もう誰かを愛せはしない
…よし!
高校に行こう。
先生なら、私と礼羽が仲良かった事知ってるし
何も怪しまずに教えてくれるかもしれない。
病院から高校までは歩いて行ける距離だから、ブラブラ歩いて行くか。
さっき駅から病院まで走ったから走る気力はないし…。
もう私も歳なんだなぁ…
じんじん痛む足を引きずりながら暫く歩いていると、礼羽と2人乗りをして通った通学路に出た。
「変わってないなぁ…」
高校を卒業してまだ6年ちょっとだもんね
そんなに変わらないか。
そりゃ
新しい店や道路が出来たり
閉店しちゃう店もあるけど
全てが変わるわけじゃない。
人の心だって同じだよね。
変わってしまうようで
変わらない。
「高柳?」
やっと高校の校門に着くと、門から出て来た人に名前を呼ばれた。
「やっぱり高柳だった。卒業以来だな」
「先生っ!」
名前を呼んだのは高校3年の時の担任教師だった。
ナイスタイミング。
「どうした?こんなところで。高校に何か用か?」
「先生に聞きたい事があって…」
「聞きたい事?」
「ライハの住所、教えてくれませんか?」
先生は一瞬何を聞くんだという感じで目を丸くすると、笑った。
「住所は先生も知らないよ。今、個人情報の取り扱い方が厳しいからな」
何だ…
じゃあやっぱり翔介に…
「でも神崎なら高校にいるぞ」
「え?ライハが?」
「あぁ。大学院を無事卒業したって報告に来たんだよ。多分まだ校内にいるぞ。住所なら本人に聞いたらいい」
私は先生にお辞儀をすると校内に駆けて行った。
きっと
ユウキさんが
早く礼羽を“解放”したがってる
そう思うと痛かった足が嘘かのように痛みを消し、軽くなった。
高校に行こう。
先生なら、私と礼羽が仲良かった事知ってるし
何も怪しまずに教えてくれるかもしれない。
病院から高校までは歩いて行ける距離だから、ブラブラ歩いて行くか。
さっき駅から病院まで走ったから走る気力はないし…。
もう私も歳なんだなぁ…
じんじん痛む足を引きずりながら暫く歩いていると、礼羽と2人乗りをして通った通学路に出た。
「変わってないなぁ…」
高校を卒業してまだ6年ちょっとだもんね
そんなに変わらないか。
そりゃ
新しい店や道路が出来たり
閉店しちゃう店もあるけど
全てが変わるわけじゃない。
人の心だって同じだよね。
変わってしまうようで
変わらない。
「高柳?」
やっと高校の校門に着くと、門から出て来た人に名前を呼ばれた。
「やっぱり高柳だった。卒業以来だな」
「先生っ!」
名前を呼んだのは高校3年の時の担任教師だった。
ナイスタイミング。
「どうした?こんなところで。高校に何か用か?」
「先生に聞きたい事があって…」
「聞きたい事?」
「ライハの住所、教えてくれませんか?」
先生は一瞬何を聞くんだという感じで目を丸くすると、笑った。
「住所は先生も知らないよ。今、個人情報の取り扱い方が厳しいからな」
何だ…
じゃあやっぱり翔介に…
「でも神崎なら高校にいるぞ」
「え?ライハが?」
「あぁ。大学院を無事卒業したって報告に来たんだよ。多分まだ校内にいるぞ。住所なら本人に聞いたらいい」
私は先生にお辞儀をすると校内に駆けて行った。
きっと
ユウキさんが
早く礼羽を“解放”したがってる
そう思うと痛かった足が嘘かのように痛みを消し、軽くなった。