もう誰かを愛せはしない
「はぁ〜…。みんな予備校だし、礼羽は部活だし…今年の夏休みは暇だなぁ」



ちょっと遠回しにボヤいてみた。




でも礼羽は聞いていないのか、ただボーっとしている。



もっと素直に言えばよかったかな…

私のバカ、意地っ張り。





「ふっ…。あははは!!」



何故かいきなり笑い出す礼羽。


え?何で笑ってるの!?
暑さのせいで頭やられた?




「メイサは素直じゃねぇな」

「は?何がよ」

「素直に俺と遊びたいって言えばいいのに。意地っ張り」



礼羽には何でもお見通しなんだね。

悔しいけどそれは認めよう。



何でも見抜いてしまう礼羽だから

本当は私の気持ちにも気付いているのかな?



まさか…ね。
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