もう誰かを愛せはしない
「じゃあ、また夜に」

「あぁ」



キャンパスに着くと学部の違う私と礼羽は、それぞれの講義室へと向かった。


バイトが終わって帰宅するまでの暫しのお別れ。



家に帰れば会えるんだけど、ちょびっと寂しいな。




「おはようさん。今日も彼氏と同伴出勤だったな、メイサ」

「亮太!その言い方、やめてよ」



声を掛けてきた亮太という男は、同じ学部のデッカい図体をした男クサいヤツ。




「メイサ、亮太おっはー。何、今日も痴話喧嘩してるのよ」



亮太と騒いでいると美佳がやってきた。

美佳も私と同じ学部。




結構な人見知りの私は、美佳が同じ進路を選んでくれて凄くホッとした。
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