もう誰かを愛せはしない
お皿をテーブルに運ぶと、その横に合鍵を置いた。
もうここは、私の家じゃない。
狭くても
狭いからこそ幸せが詰まっていると思ったあの頃はもうない。
「…今更グズグズしても仕方がない。そろそろ行こう」
家を出る前に礼羽の寝顔を覗きに行った。
礼羽は気持ちよさそうに眠っている。
「……バイバイ。ライハ」
少し開いている礼羽の唇にキスをすると、大好きな礼羽の匂いを感じた。
礼羽がそばにいると感じられるから好きな匂い。
もう…
感じられなくなる。
声をあげて泣きたくなったけど、礼羽が起きたらきっと私はここから出ていけなくなる。
そう思った私は荷物を持つと、急いでアパートから出た。
もうここは、私の家じゃない。
狭くても
狭いからこそ幸せが詰まっていると思ったあの頃はもうない。
「…今更グズグズしても仕方がない。そろそろ行こう」
家を出る前に礼羽の寝顔を覗きに行った。
礼羽は気持ちよさそうに眠っている。
「……バイバイ。ライハ」
少し開いている礼羽の唇にキスをすると、大好きな礼羽の匂いを感じた。
礼羽がそばにいると感じられるから好きな匂い。
もう…
感じられなくなる。
声をあげて泣きたくなったけど、礼羽が起きたらきっと私はここから出ていけなくなる。
そう思った私は荷物を持つと、急いでアパートから出た。