もう誰かを愛せはしない
視線を感じる方に目をやると、そこには礼羽が立っていた。
礼羽はこちらを睨んでいる。
「…ライハ?」
「そういう事かよ」
礼羽が私と亮太に背を向けて歩き出すと、私は頬を摘まんでいる亮太の手を振り払って礼羽の後を追った。
「ライハっ!待ってよ」
呼び止めても足を止めずにスタスタ歩いていく礼羽の腕を掴んだ。
「…何?」
礼羽は冷めた目で私を見下ろす。
「久しぶりに会えたのに無視しないでよ」
「イチャついてるのに話し掛けたら邪魔になるだろ」
「あれは美佳の彼氏だよ!亮太は励ましてくれただけ」
礼羽は信じているのかいないのか『ふーん』と相槌を打つだけ。
何で礼羽が妬くのよ。
妬きたいのは私の方なのに。
「…別にいいよ。メイサが新しい彼氏を作ったって俺は構わない」
「だから!亮太は美佳の彼氏だって言ってるでしょ!?」
この分からず屋!
「そうじゃない。…メイサが俺と離れてる間に他に好きなヤツを作っても…最後は俺の所に戻って来てくれるのなら、それでもいいって言ったんだよ」
…え?どういうこと?
「ライハ…?私はライハがユウキさんより私を好きになってくれるのを待ってるだけだよ。他の人なんか好きにならない」
「…何でそこまでユウキにこだわる?ユウキはもういないんだよ?」
「いないからこそ、ライハの中に住みついてるんじゃない。私には入れないライハの奥底に、ユウキさんはいる。
ライハがそのネックレスを身に着けている限り、私はライハとはいられないよ…」
ユウキさんに渡すはずだったリングを未だに大切にしているのは、礼羽がユウキさんを想っている証拠。
礼羽はそのリングで私に隔たりを作る。
礼羽はこちらを睨んでいる。
「…ライハ?」
「そういう事かよ」
礼羽が私と亮太に背を向けて歩き出すと、私は頬を摘まんでいる亮太の手を振り払って礼羽の後を追った。
「ライハっ!待ってよ」
呼び止めても足を止めずにスタスタ歩いていく礼羽の腕を掴んだ。
「…何?」
礼羽は冷めた目で私を見下ろす。
「久しぶりに会えたのに無視しないでよ」
「イチャついてるのに話し掛けたら邪魔になるだろ」
「あれは美佳の彼氏だよ!亮太は励ましてくれただけ」
礼羽は信じているのかいないのか『ふーん』と相槌を打つだけ。
何で礼羽が妬くのよ。
妬きたいのは私の方なのに。
「…別にいいよ。メイサが新しい彼氏を作ったって俺は構わない」
「だから!亮太は美佳の彼氏だって言ってるでしょ!?」
この分からず屋!
「そうじゃない。…メイサが俺と離れてる間に他に好きなヤツを作っても…最後は俺の所に戻って来てくれるのなら、それでもいいって言ったんだよ」
…え?どういうこと?
「ライハ…?私はライハがユウキさんより私を好きになってくれるのを待ってるだけだよ。他の人なんか好きにならない」
「…何でそこまでユウキにこだわる?ユウキはもういないんだよ?」
「いないからこそ、ライハの中に住みついてるんじゃない。私には入れないライハの奥底に、ユウキさんはいる。
ライハがそのネックレスを身に着けている限り、私はライハとはいられないよ…」
ユウキさんに渡すはずだったリングを未だに大切にしているのは、礼羽がユウキさんを想っている証拠。
礼羽はそのリングで私に隔たりを作る。