クールな歌姫は次期「sky」の総長候補~クールな歌姫の恋物語~

「という訳で2人共、結香は6代目「sky」の次期副総長。そして桐香は「sky」の幹部になってくれるかしら?勿論(もちろん)拒否権はないけれど、一応聞いておくわね」と強引にも話を進めようとし始めたわ。この人。

それに、強制してないとか言ってた癖に、拒否権は無しとか。あまりにもひどすぎる。

この人には何を言っても通用しないことは
今までの経験上からわかる。

しかし、ここで引き下がる私ではない。

「悠雅さん。拒否権無しって、それを強制するっていうことなんですよ。葵達にも同じように強制したんですね。全くアナタという人は」ハァーッと私はため息をする。

「結香。その残念な人を見る目で話すのやめなさい。あと、結香と桐香が「sky」に入ることはもう決定事項よ。つべこべ言わずに私に着いて来なさい」

悠雅さんはそう言って自転車に乗り、どこかへ向かい始めた。

私と桐香も後々、更に面倒なことに巻き込まれるといけないので、悠雅さんの後に続いて自転車に乗り、行き先も知らされない場所へと向かうことにした。

自転車に乗って10分が経過した頃、桐香が

「悠雅さん。ところで何処(どこ)へ行くの?」と聞いた。

「それは着いたらわかるから、今は秘密よ。いいから黙って着いて来なさい」と悠雅さんに言われてしまった。

どうやら今は何を言っても無駄のようだ・・・

そう察した私達は、悠雅さんに言われるがまま、再び自転車のペダルを回し続けた。

それから20分後に喫茶店の前に着いた。
そこでやっと悠雅さんが足を止めた。

すると「ここよ。「sky」の隠れ家。さぁ、中に入って」と悠雅さんは言い放った。

とりあえず、私達は喫茶店ベリーズと書かれた建物の中に入ることにした。
< 6 / 7 >

この作品をシェア

pagetop