裏はないちもんめ〜禁じられた少女たちの遊び〜
第7章「最後の裏はないちもんめ」
 お葬式まで行われた千帆が突然現れたら、ゾンビだなんだと問題になるんじゃないかとあたしは心配したけど、それは杞憂だった。


 「千帆が死んだ」という記憶ごと周りの人は覚えていなくって、千帆本人でさえもどうしてあのとき小学校にいたのかまるでわからないらしい。


 あたしたちは相談して、千帆に事実を教えるのは控えることにした。誰だって自分が死んでたなんて思いたくないもんね。


 そんなわけであたしたちは、もう裏はないちもんめをすることもなくなり平穏な日常を送っている。


 だけど1つだけ、どうしても前と違うことがある。それは――
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