甘味(短編集)


うぅ……くすぐられる地獄よりは、晃くんとのちゅーのほうが幸せ。


「ん」

目をつぶって上を向く晃くんに、そっと口を重ねる。

「……んうっ!?…っふ……ふぁ」

唇が重なった途端、後頭部に手が回って、閉じた唇を舌先でチロチロ舐められる。


くすぐったくて口を開ければあっという間に舌が入り込んで歯列を優しく撫でてくる。


「……ん……んぅ……っ」


い、息の仕方が分かんない!


「……っはっ!ふぅ…もうー(泣)」


恥ずかしいやら苦しいやら…嬉しいやら。


「罰ゲームなのに最終的に志帆も嬉しいんだからいいでしょ」

"志帆も"

それって晃くんも嬉しいんだ。


愛おしさが爆発して、胸に頬をギュッと押し付けてスリスリ。

次の瞬間にはクルリと視界が回ってベッドの上。


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