甘味(短編集)


結局、一也くんに彼女がいるのか分からないままだけど、名前呼びの友達にはなれた。


放課後、スマホに届いた、晃くんのメール。

"迎えにいく"


それだけでニヤニヤしてしまう。


「何、彼氏くんの?」


スマホを手にニヤニヤしている私をじっと見る一也くん。


「え?うん、迎えにきてくれる」


「……へぇそいつクラスは?」


え?何でそんな事聞くんだろう。

「え?三年B組だよ」

「一個上かよ…」


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