一年後の再会
「この子の名前は高西梢(たかにしこずえ)。わしの孫なんですよ」



老人、高西はそう言ってウェイトレスの肩をポンと叩いた。



「―――一年くらい前から突然、自分のことを【真戸華】と言い出すようになってね。



初めは驚いたけれど、今ではもう慣れてしまったよ」



高西は小さく笑った。



「・・・【真戸華】と名乗っている時のことを、この子は何も覚えておらんのです。どうか、許してやってください」



「は・・・はぁ」



雅哉は困惑していた。


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