【完結】私に甘い眼鏡くん
その後私たちはお揃いのネックレスを買った。安物だし校則違反になっちゃうけど、ずっと付けていられるから。
私が言い出したことだけれど、夕くんが嫌な顔一つせずに「いい」と言ってくれたことに驚いた。
しかも、お金まで出してくれた。夕くんは紳士が過ぎる。
次は私からのプレゼントだと言って、お金は受け取らないようにしよう。
修学旅行も終わりを告げ、帰りの電車ではなっちゃんと太一がまた隣で寝ていた。
私と彼はその横で肩を寄せ合い、彼のスマホで動画を見ていた。
私たちは、なぜかずっと一緒にいられる気がした。お互いに不器用だけれど、最後はきっと分かり合える。
彼としたいこと、行きたいところ、見たい映画、たくさんあった。
わがままが多すぎるかもしれない。
でも彼はきっとその全部に付き合ってくれるのだろう。そして、私も彼の希望にたくさん応えたい。
眼鏡の彼は私に甘いけど、私も彼にだいぶ甘い。