Magic Love Sea〜俺がお前のこと、攫ってやるよ〜

互いのことを話しながら、二人は街を歩いて観光をしていた。お腹がミラも空いていたようで、今はカフェに入っている。

「ここのシーフードドリア、すごくおいしいの！」

「そうか。ならそれにしよう」

ディートフリートはミラと同じシーフードドリアを頼み、料理が来るまでの間またミラと話を続ける。

「ディート、大きくなっててびっくりした。昔は身長変わらなかったよね」

ミラが唐突にそう言い、ディートフリートを見つめる。ディートフリートは「な、何を言い出すんだ」と顔を赤くした。ミラも綺麗になっていて驚いた、そう言いたいが恥ずかしくて伝えることができない。

ディートフリートがミラの顔を見ると、ミラはどこか悲しげな目をしていた。結婚が決まって嬉しくないのだろうか。ディートフリートは訊こうと口を開く。

「なあ、お前ってーーー」

その時、いかにも海賊の下っ端という格好をした男が数人カフェに入って来た。男たちは空いている席に勝手に座ろうとミラの後ろを通っていく。その時、海賊の一人の腕がミラに当たった。