Magic Love Sea〜俺がお前のこと、攫ってやるよ〜
「うわぁ〜!!すごい、船長!!」

「どうやってやるの?教えて!!」

子どもたちはディートフリートを取り囲む。その無邪気な顔を見ていると、ディートフリートの頭の中にはいつも初恋が蘇るのだ。

ディートフリートは、七歳の頃からずっと海の上での生活をしている。幼い頃から海賊の一員だったのだ。そんな彼は七歳まではギールヴェン国という国の港街に住んでいた。その時、ミラ・バートレットというお嬢様と仲良くなったのだ。

『ディート、どうしてそんなすごいことができるの!?』

マジックを見せるたびに、ミラは目を輝かせる。それがディートフリートにとって嬉しかった。それが恋だと知るのに時間はかからなかった。

しかし、ディートフリートは海に出ることになり、ミラと離れることになってしまった。その時に、ミラは泣きながら言ったのだ。

『ディート、大きくなったらまたここに来て?私をお嫁さんにしてね。迎えに来てね』

『うん、絶対迎えに来る!』
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