そばにいろ
待ち始めて4日くらい経った時
「あの!」
驚くことに彼女の方から話しかけて来た。
「今日半田くん来てませんよ!」
「そんなこと知ってる」
俺は絶対に言ってはいけない事を言ってしまった。祐介目的でないことがバレたら、もはや俺はただの不審者。
こうなったら本当のことを言うしか…
「お前と話してみたかった。」
彼女はとても慌てている。その姿がとても可愛らしかった。
しかし彼女はますます俺の事を疑った。
自分なんて好きになられるはずないと思っているようだった。
「お前と話してみたかったっていうことも嘘じゃ…ない。」
流れる無言の時間。
俺は勇気を振り絞ってこう言った。
「これからどこか行かねぇか?」
「私勉強があるので」
これがふられるという事くらい分かってる。
彼女は俺のことを好きになることはないって事も…
でも、断った時のどこか悲しい表情が忘れられなかった。