そばにいろ



ジリリリ


「もう8時か…」


結局昨日私はお風呂にも入らず、晩御飯も食べず2時間睡眠で朝を迎えた。


「…学校行かなきゃ。」


私は朝ごはんも食べず、学校に行こうとした。


「おい、朝ごはんくらい食べろ」


私に話しかけて来たのは父だ。

「いらない。もう時間ないから」

私は父の事を毛嫌いしている。


普通に会社を継ぐのは男の人。
しかしうちの家では母親が会社を継いだ。それだけ父は頼りないと言うことなのだろう。



「今日は俺が車で送ってやるから、な?」


私はしぶしぶ朝ごはんを食べ、父の車で学校に向かった。




車の中は無言だった。

そんな時父が突然こんな事を言った。





「ちょっと勉強しすぎなんじゃないか?」



私は無性に腹が立った。




「私の努力が無駄だって言うの?」




私には勉強が足りない。足りないのに。母親に1人前だと認めてもらう為に勉強だけ頑張ってきた。友達と遊ぶ事も、ゲームも、漫画もテレビも全部我慢してきたのに!


「私はあなたみたいな大人になりたくないから勉強してるの!
知ったようなこと言わないで!私はお母さんみたいになりたいの!」


そう言って私は車をでた。

その後父がどんな顔してたかは分からない。









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