そばにいろ

「陸さんと会ってた時のお前はなんか、すっげえなんていうの??
隣で見てて表情が…柔らかかったから
でも今は違う。」


私は学校では表情を変えないようにしてたつもりだった。でも


「バレバレだったんだ…笑」



私って分かりやすいのかな


「大丈夫。元々こういう家庭だったから
私は友達と遊ぶことも何も許されないの
でももう慣れた。ありがとう半田くん…」


私の家庭環境にこの人達を巻き込む訳には行かない。
私と彼は住む世界が違いすぎた。
私の甘えでみんなに迷惑をかける訳にはいかない。


「そんな悲しい顔で笑うなよ…」

「え?」

「俺もお前が…好きなんだよ。」

一瞬私の中で時が止まった。私の事が好き?どうして…?




「お礼を言ってくれた時の表情、陸さんと会うようになってからの柔らかいその表情が大好きなんだよ。」




純粋に嬉しかった。でも私は陸くんが好き…

「でもっ…私は」

「分かってる。全部。だからこれだけは言う





自分の気持ちに正直になれ。もっと自分の気持ちを大事にしろ!」

そういうと半田くんは教室を早々と出ていってしまった。







自分の気持ち…か。
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