そばにいろ
「ねぇ、篠原さんここの問題写させて!」
教室に入るなり私はすぐこんなことを言われる。
クラスの人達は私のことを宿題を見せてくれる人としか思っていない。
最初は私にも友達ができた感じがして嬉しかった。
でも、私に話しかけて来るのはその時だけ。
私の事を便利な道具としか思っていない。
私はあなた達に宿題を写させる為に勉強してるんじゃない。
私の努力をバカにされてるような気がして、もう腹立たしくて仕方なかった。
「そんな簡単な問題くらい1人で解いたら?それか、そのお友達と教えあいっこでもすれば?」
その子達は不機嫌そうに私の席から離れていった。
「何あれ?やな感じ」
「ちょっと頭がいいからって調子に乗ってるのよ」
こんな時だけ友達のように話しかけてきて、本当に気持ちが悪い。
あなた達には分からないでしょうね。勉強に全てを捧げてる私の気持ちが
その場しのぎで勉強してるあなた達とは違うのよ。