そばにいろ

「陸くんっ…!!」


私は思いっきり陸くんに抱きついた。

嬉しかった。ずっと会いたかった
もう涙が止まらない。溢れてくる
こんなに嬉しいなんて!!!!


しかし、家から私のお母さんとお父さんが出てきた。



「美咲これはどういうこと?私が海外に行ってた間に何してるの??

あなたも!なんでこんな事知らないの?」

「…いや、だって…」

「これは俺が…」

「あなたに聞いてないわ!美咲ちゃんと説明しなさい!」


細かい馴れ初めなんて話す必要はないって思った。だから一言

「私はこの人の彼女になりたいの!」

とだけ言った。

もちろんお父さんは驚いた顔をしたし、お母さんはとても怒った。


「…!
こんな不良みたいな人と!良い?あなたは私の会社を継ぐのよ?あなたのわがままな行動は会社に迷惑がかかるの!あなたは将来の為に勉強さえしていればいいの!」





…やっと分かった。いやずっと分かってたのかもしれない。



お母さんが心配してるのは私の将来じゃない。会社だけだ。
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