そばにいろ
「おい、奈津子どうするんだよ!」
「あんな子ほっておけばいいわ。もう少し賢い子かと思ったけど。
変なところあなたに似たのね」
どうして陸くんそんなに優しいの…
私迷惑しかかけてないのに。
「ごめん」
「謝んなよ。俺お前の彼氏だから
それに言っただろ?」
「えっ?」
「そばにいろって」
「うん…!」
カレカノ…か…。
その響きを想像しただけで顔が熱くなる
私は部屋の荷物をまとめ終わり家を出ようとした。
「美咲のお父さん、お母さん」
陸くんが突然呼びかけた
「……まだ何か?」
「最近美咲が笑った所見たのいつですか?」
「…そんなこと言わなくていいでしょ」
「俺は毎日笑わせますから」
そう言うと陸くんは手を繋いで私を引っ張ってくれた。
その手は暖かくて、頼もしかった
かっこよくて、優しくて、強くて、一緒にいて楽しい。
そんな陸くんは今日から私の彼氏です。