そばにいろ
その日から母親のいない生活が始まった。
期間は1ヶ月くらい。
でも別にこの1ヶ月で何かが変わる訳でもない。
今日もまた私は学校に向かった。
教室に入ると一気に空気が変わった。
ヒソヒソと私の事を笑う声が聞こえてくる。
「ほんとあんた勉強出来るからって調子に乗ってるよね???」
私の席に来たのは、この前宿題を見せてと言ってきた人達だ。
「勉強出来る子は学校来なくていいんじゃないの????」
周りが一気に笑った。
私は別にこんなのに屈しない。
「あなた達ほんとに暇なのね。
私にかまってる時間があるなら勉強した方がいいよ」
「はぁ?あんたね!!!!ほんとむかつくのよ!!」
掃除道具箱からほうきを出して、私に殴りかかろうした時…
「それはやりすぎなんじゃねぇか??」
ほうきを取り上げたのはあまり話した事の無い半田くんだった。
「はぁ?こいつの態度が悪いから注意しようとしただけでしょ?」
「へぇ。でも周りはお前がやりすぎだって雰囲気出てるけど?」
半田くんの一言で教室の空気が変わっていく。