【短】ペシミスティックな欲望
外は、5月ももう半ばに入ろうとしているのに、風が冷たくて思わず身震いをしたくなるような天気で、気が滅入った。
「はぁ…早く夏になればいいのに…」
そう呟いてから、自分が暑さにとても弱いことを思い出す。
それでも、こんな半端な天気が続くよりはマシなんじゃないか…そう思った。
と、そこでまた、彼女がいる花屋が視界に入り込んだ。
「まぁ…あれから会ってないし。流石に忘れてんだろ」
そう。
俺のぐるぐる回る感情とは、裏腹に。
出会ったあの日から、彼女の姿は見つからない。
もしかしたらタイミングが合わないだけなのかもしれないし…あの雨のせいで本当に風邪を引いてしまっているのかもしれないし。
俺は遠巻きに『Flower Worlds』と書いてある看板を見つめ、そこから立ち去ろうとした。
けれど、出来なかった。
何故ならば、店の奥から彼女の姿が見えたからだった。
「はぁ…早く夏になればいいのに…」
そう呟いてから、自分が暑さにとても弱いことを思い出す。
それでも、こんな半端な天気が続くよりはマシなんじゃないか…そう思った。
と、そこでまた、彼女がいる花屋が視界に入り込んだ。
「まぁ…あれから会ってないし。流石に忘れてんだろ」
そう。
俺のぐるぐる回る感情とは、裏腹に。
出会ったあの日から、彼女の姿は見つからない。
もしかしたらタイミングが合わないだけなのかもしれないし…あの雨のせいで本当に風邪を引いてしまっているのかもしれないし。
俺は遠巻きに『Flower Worlds』と書いてある看板を見つめ、そこから立ち去ろうとした。
けれど、出来なかった。
何故ならば、店の奥から彼女の姿が見えたからだった。