ドラマみたいにはいかない
【1 最初で最後の青春】

これから先も、もうこんなに青春な時間を過ごすことなんてない。
そう強く思うほど、私は真っ直ぐにあなたのことだけ見つめていた。



それは中学2年生の夏。
なつめはクラスでも活発で体育祭のリーダーとなった。

「よろしくお願いしますっ!!!!」
体育祭のリーダーの集まりは少し緊張感を持って始まった。
中学生の先輩は怖い。スカートの長さも靴下の丈もなんだか視線を感じる。
クラスのリーダーとはいえ、2年生は下っ端。3年生の中でも特に怖そうな先輩がいた。
「団長怖いね。」
「え、団長ってまさかあの背の高い人?」
「うん、ダンスの練習も頑張らないとね!」

「団長の成瀬だ、体育祭を盛り上げていくからこれからよろしくな」
見た目よりも優しい声だった。ー体育祭

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