お腹に宿った小さな命

「飲み会に行く前、元カレにあったんです
5年も前に別れていてそれっきりだったんです
たまたまバッタリ会って、彼は隣に女の人を連れていたんですよ、連れているのは良かったんですけど…ただその彼女が私の友達だったんです、あっ別れた原因が彼の浮気だったんですけどその浮気相手が私の友達で
しかも私その友達に彼氏の事相談してたんですよ、でも裏では私の事二人して嘲笑ってたと思うとそれがすごくショックで私から別れを切り出してからそれっきりだったんですけど
ばったり彼と会ってその時の事を思い出して、すごく惨めで悲しくて」

話している間黙って聞いてくれててそれがなんか心地よくてまた涙が出そうになった

「そうだったのか。
悪いな、聞いて、」

「大丈夫ですよ！気持ちも楽になりましたし!」

「嘘つけ、今にも泣き出しそうな顔で言われても説得力ねぇよ…泣きたいときは泣けばいい」

「…ッ」
そう言われた瞬間、涙が溢れて止まらなかった

先輩は私を抱きしめてずっと背中をさすってくれていた

落ち着いてきた頃、恥ずかしくなって慌てて先輩から離れて

「すいません…」

「落ち着いたか？」

「はい…」
…………
「なぁそんな奴俺が忘れさせてやろうか？」

「えっ？」と聞こうとした時