痛み無しには息ていけない

~零~

とにかく暗闇。
周りには何も見えない。
何の気配も無い。

けど、まるでスポットライトのように、床に直接座り込む自分だけに照明が当たっている。

何の気配も無いのに、人の声だけは聞こえてくる。


「オマエには、人を好きになる資格が無い」

「誰にも愛される資格がない」


何も見えない。
何の気配も無い。
それにも関わらず、自分を罵る声だけが無数に聞こえてくる。

暗闇の中で。
まるで舞台かのように、自分だけに眩しい照明が当てられ、晒し者にされて。
顔も名前も、性別すら分からない匿名の人達から、とにかく罵声を浴びせられる。


自分はどうしても怖くなって、周りから逃れるように下を向き、狂ったかのように頭を掻き毟る。


「嫌ーーーーー!!!!」


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