【修正版】クールで無表情な同期が十年間恋情を患っていた理由

彼女のひどく動揺した様子を見れば、交際相手なのだと察しがついてしまう。

「気分……悪い?」

信号が変わり車を進める。涙に気づかないフリをして、そう聞く。きっと彼女は見られたら戸惑うから。

「あ、うん。そうだね……。何か酔いが回っちゃって」

「少し止まろうか」

視界の端で、頬を確認する素振りをしながら涙を拭く彼女。

僕は、その様子を肌で感じながら、近くの公園まで車を走らせた。

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