【修正版】クールで無表情な同期が十年間恋情を患っていた理由
あの日のこと
――それから月日が流れ、“あの日”が近づいてきた。
僕たちの関係は、相変わらず同期のままで、変わっていない。
少しだけ、昔よりも距離が近くなったような気がしていたけれども……
そう思っていたのは僕だけで。彼女にとってはそうではなかったと
この日、苦しくも思い知らされた――
「部長、金里さんは休みですか?」
昨日までバリバリ働いていた彼女が、突然会社を休んだことに、僕は驚きを隠せなかった。