俺の彼女はHSP

「何か、辛そうだし心配で……。本当に大丈夫？」

健斗がそう言うと、女子は話すべきか迷っている表情を見せる。何か持病でもあるのだろうかと健斗は身構える。女子は「HSPって知ってる？」と訊いた。

「HSP？何それ」

健斗が首を傾げると、女子は「先天性ーーーつまり生まれ持った敏感な性質のことだよ」と言ってHSPについて話し始めた。

HSPは、人よりも周りからの刺激に敏感で繊細な性質を持った人のことを言う。他人の気分に自身の気分が左右されたり、すぐに驚いてしまったりする。また、頼まれたことを断ることができない、光や音、匂いなどの刺激に敏感であったりするらしい。

「それって病気なの？ほら、うつ病とかたくさん心の病気はあるじゃん」

「HSPは病気じゃないんだ。うつ病とかは後天的になるものだけど、HSPは生まれつきのものだから」

「そうなんだ……」

HSPなど健斗は初めて知った。もっと知りたいと心が興味で動いている。一度興味を持つと最後まで知りたくなるのだ。

「そのHSPって何人の割合でいるんだ？」