砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「津田先生!」

突然走ってきた私に、先生は驚いていた。

「なに?どうしたの?」

「私を推薦して頂けますか?」

「何に?」

「留学先へです。」

私は留学のパンフレットを、津田先生に渡した。

「これは……」

「ここ見て下さい。行先、モルテザー王国になってるんです。」

先生は、チラシをじーっと見た。

「このパンフレットは知っている。医療後進国のしかもへき地に行くんだろう?」

「はい!」

興奮している私に、津田先生は首を横に振った。

「ダメだ。」

「どうしてですか?」

「危険過ぎる。女の子がそんなへき地に行くなんて。」

期待外れの言葉。

でもここで諦めてたら、アムジャドと会えない。

「お願いします!推薦者がいれば、行かせて貰えるんです!」
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