砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「キス……しちゃった……」

無論男性とお付き合いした事のない私は、キス一つで心の中が大騒ぎ。

ただ一つ思えるのは、初めての相手が、先生でよかった。


そんなある日の事だった。

「千奈!」

「先生……」

珍しく先生が、大学のキャンパス内にいた。

「どうして先生がここに?」

「どうしても、千奈に会わせたい人達がいてね。」

「私に?」

その時、先生の影から褐色の肌の二人が、顔を出した。

「留学生のアムジャドと、イマードだよ。」

先生が紹介してくれると、二人は私に頭を下げた。

「アムジャド・サッタールです。よろしく。」

長い髪を一つに結び、甘いマスクをしていた。

「イマード・ヴァファーです。お見知りおきを。」

眼鏡をかけて、知的そうな人だった。
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