砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
土井先生に、話しかけられた。

「とりあえず、バイタル測るだけで、精一杯でした。」

ベッドに座ると、はぁーっと息を吐いた。

「明日も同じだ。めげるなよ。」

「はい。」

そして津田先生と土井先生は、これからの事を話し始めた。

それは専門的な事で、私には遠い世界の話のように聞こえた。


「ところで、姉ちゃんは食事作れるか?」

「えっ……上手くはないですけど。」

「台所はあっちだ。適当に作れ。」

「はい。」

そう言われて台所に行くと、食材がごろごろ転がっている。

主な野菜は、じゃがいもにニンジン、玉ねぎだ。

「あの、お肉は何か……」

「ない。そこにある物だけで作れ。」

タンパク質はとれないのかと、半分諦めながら、とりあえず野菜炒めを作った。
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