砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「チナはどうして、医者に?」

「ああ、ええっと……」

アムジャドに話しかけられると、心がざわついた。

「小さい頃、私体が弱くて、入院してばかりだったの。その時のお医者さんにとても良くしてもらって。それで私もそうなりたいって思ったの。」

「へえ。そのお医者さんは、チナの話を聞いたら喜ぶだろうね。」

その途端、津田先生が笑った。

「実はその医者、僕なんだよね。」

「おお!Dr,ツダが!」

アムジャドもイマードも驚いている。

「それで今は、一緒にいる。」

津田先生は、私の肩を抱き寄せてくれた。

「二人は、恋人同士なんですか?」

イマードが眼鏡を押し当てた。

「そ、そんなものだ。」

津田先生は、とても嬉しそうに話していた。

でもどうしてだろう。
< 13 / 311 >

この作品をシェア

pagetop