砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「はい。」

私はライトを消した。

夜明け頃から患者さんが来る。

それに備えようと思ったからだ。

夜が更ける。

こうして、モルテザー王国の一日目は終わった。


目が覚めると、人のガヤガヤする音がした。

よく見ると、もう患者さんが並んでいた。

「ええ!」

「おっ、起きたか。千奈。」

土井先生は、もう患者さんを診ている。

「すみません、寝坊して。」

だけど時計を見ると、まだ6時。

確かに土井先生が言った通り、夜明けと共に、患者さんが来る。


「ふぁー。」

津田先生も起き上がった。

「えっ?もう患者さん来てるの?」

そりゃあ、驚くよね。

「二人共、顔は台所で洗ってくれ。津田先生は、準備出来次第診察に当たってくれ。」

「はい。」

「そして、千奈は。」

すると土井先生は、ニヤッと笑った。

「俺達の朝ご飯を作れ。」
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