砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「していない。アムジャドは?」

「僕もしていないよ。君の面影ばかり抱いていた。」

アムジャドが上半身裸になる。

あの逞しい体は、続行中だ。

「チナ。君を再びこの腕の中に抱けるなんて、嬉しくて仕方がない。」

「アムジャド……」


ベッドの横の明りが消されると、私達は一つに重なり合った。

日本とモルテザー王国。

遠く離れていた想いが、また一緒になる。


そしていつの間にか眠っていた私は、灯された明かりで目が覚めた。

「アムジャド?」

「起きた?宴の時間だよ。」

「宴?」

身体を起こすと、そこには給仕の人や、踊り子達が膝を着いて待っていた。

「えっ……」

「どれもチナを喜ばせる為に用意した人達だ。」

アムジャドがサインを送ると、音楽が鳴りだし、踊り子たちが踊り始めた。
< 148 / 311 >

この作品をシェア

pagetop