砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「なんと……」

すると土井先生は、アムジャドの肩を叩いた。

「そうか。そう言う事か。それならいいんだ。」

アムジャドが微笑んでいる。

アムジャドと土井先生の間には、確かな絆があるんだろうな。


「よかったね、千奈ちゃん。」

後ろから津田先生が、話しかけてきた。

「アムジャドは、千奈ちゃんと結婚する気なんだろうな。」

「そうですね。でも複雑かも。」

「どうして?」

「こっちでは、私達外国人じゃないですか。外国人が王妃になるなんて、信じられないし。それに……」

「それに?何かあるの?」

「アムジャドには……ジャミレトさんって言う、婚約者がいるんです。」

「えっ!?」

津田先生は、茫然としている。

「それじゃあ、千奈ちゃんは?どういう立場になるんだよ!」
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