砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「津田先生はいづれ戻ってくるだろうと思っていたが、千奈も戻ってくるとはな。」

「はい。医師免許取って戻ってきました。」

「また大きくなったな、千奈。」

土井先生にそう言われると嬉しい。

「早速、患者の治療にあたろう。」

「はい。」

診療所に行くと、建物が新しく変わっていた。

「綺麗。あっ!ベッド数も増えている。」

「アムジャド皇太子が、整備してくれたのだよ。」

アムジャドの優しい気持ちが伝わってくる。

「荷物はそこに置いて。今日も患者は多い。」

「はい。」

津田先生と私は、手分けして患者の診療に当たった。


「喉見せて、あーん。うん。風邪だね。」

そしてカルテを見た。

この男の子、何度も風邪で来ている。

「まだ、治らないんですか?」
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