砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
土井先生に、釘を刺された気分だった。

「よし。次の患者だ。」

土井先生は、テンポよく次々と患者を診ていく。

見習わないと。

「次の患者さん、お願いします。」

一人でも多くの患者さんを診る。

それが、今の私の目標だ。


夕方、ジアー行きのバスに乗った。

「ああ、疲れた。」

はりきって患者さんを診たせいかな。

いつもより、疲れがどっと湧いてきた。

王宮までの1時間、私は寝て過ごした。


『チナ、愛している。』

『アムジャド、私もよ。』

そして唇が……

「チナさん、チナさん!」

ハッと目を覚ますと、私はアリさんにしがみついていた。

「彼氏と間違えている。」

「ご、ごめんなさい!」

私は慌てて、アリさんから離れた。

やだ、私。

欲求不満!?
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