砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
そして一緒にがんばると約束した事が試される時がきた。

それはジャミレトさんの意外な言葉から始まった。

「王妃になるには、踊りも上手くなきゃダメね。そうだわ。チナ、私と踊りで勝負しましょう。」

私はキョトンとしてしまった。

踊り?

えっ?

「何の踊り?」

するとジャミレトさんの女中が、クスクス笑いだした。

「あら。チナは、宮廷音楽に合わせて、踊った事はないのかしら。」

そんなのある訳ないでしょ!

宮廷音楽なんて、聴いた事もないし!

「なら、無条件で私の勝ちね。」

「ちょっと待って。」

何もしないで、負けなんて認めないわよ。

「やるわ。いつ勝負する?」

ふふんと言う顔をジャミレトさんはする。

「1か月後はどう?場所は大広間。もちろんアムジャド皇太子にジャッジしてもらうわよ。」
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