砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
今まで医療の勉強しかしてこなかった私に、急にセクシーを求められても、できないよ。

「いや、私にはセクシーはできないかも。」

「やるのです。大丈夫です。私がついております。」


それからサヘルの踊りの特訓が始まった。

「はい、腰をもっと振って。」

「はい!」

「そこは髪を揺らして。」

「こう?」

「そうです、そうです。」

一挙手一投足、サヘルに直されながら、2週間の月日が流れた。


「大丈夫か?チナ。」

今日も湿布を体に貼ってくれるアムジャドは、さすがに心配してきたらしい。

「普通は2週間もすれば、体は慣れてくるんだがな。」

「今まで踊った事なんて、1度もないもん。そりゃあ、身体が悲鳴をあげるわよ。」

湿布を貼り終わったアムジャドは、私を後ろから抱きしめた。
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