砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「私、アムジャドと向き合います。」

私は手をぎゅっと握った。

「もしアムジャドが国へ帰る時は、話し合います。話し合ってどうにかなるものではないと思うけれど、その時に最善の方法を、アムジャドと探したいから。」

そう。これが私の答え。

これからの事は、アムジャドと一緒に考えて行く。

「分かった。」

「心配してくれて、ありがとうございます。」

私は先生に、頭を下げた。

「ううん。要らぬお節介だったらいいんだ。でも……」

「はい。」

「君にはいつでも、僕がいる事を忘れないで。」

「……はい。」

そう返事すると、先生は納得したように、背中を向けて行ってしまった。

別れても、私の事を大切に想ってくれている人。

だからこそ、アムジャドを選んだ事を、大事にしなきゃならない。
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