砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「では今日も、お仕事に励みなさいませ。」

サヘルに見送られ、私は村へのバスに乗り込んだ。

1時間があっという間に過ぎて、バスから降りた。

子供達が道端で遊んでいる。

私とアムジャドの間にも、子供が生まれて、その子供は日本人の血が流れていながら、この国の王になるかもしれない。

それをこの国の人は、受け入れてくれるのだろうか。


「おはよう、千奈ちゃん。」

「おはようございます、津田先生。」

挨拶をすると、津田先生が私を見て、微笑んでくれた。

「今日はまたやけに、重い荷物を背負っているね。」

「そうですか?」

朝、国王にあんな事を言われたせいだ。

「俺でよかったら、相談に乗るよ。」

「そうですか?」

思い切って言っちゃおうかなと思っていたところに、子供達がワイワイやってきた。

「先生、風邪引いた。」

「僕も。」

「私も。」

「ええ?そんなに?」
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