砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「チナの勉強の為なら、遠距離だって我慢する。でも、別れるのは嫌だ!」

アムジャドの気持ちが、私の体に伝わってくる。

「アムジャド……私の事、愛してる?」

「愛してる。今までこんな気持ちになった事はない。チナが初めてだ。」

私達は見つめ合い、キスをした。

「もし、私が医大を卒業したら、その時はアムジャドの国へ連れて行って。」

「ああ。言われなくても、そのつもりだ。」

アムジャドは切ない表情で、私を見降ろした。

「未来の花嫁。僕は、チナだけだと誓うよ。」

「私も。アムジャドだけだと誓うわ。」

もうアムジャドと一緒にいる世界しか、私は考えられない。

医師として働くのは、諦めたっていいの。

アムジャドが……アムジャドが側にいれば……
< 30 / 311 >

この作品をシェア

pagetop