砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
そんなある日の事だった。

いつもの待ち合わせ場所で、アムジャドを待っていた。

でも、5分経っても来ない。

「いつも遅刻ね。アムジャドは。」

この待っている時間でさえ、あなたを想っているなんて、アムジャドは気づいているのかしら。

すると目の前に、誰かの足が。

「アム……」

顔を上げると、そこにいたのは、イマードさんだった。

「イマードさん。」

「チナさん。少し話てもいいですか?」

「あっ……」

私は時計を見た。

いつアムジャドが来てもおかしくない。

「私、アムジャドと待ち合わせしているんです。また今度でもいいですか?」

「大丈夫です。直ぐに終わりますから。」

私は首を傾げた。

「どういう事?」

「アムジャドの事です。」

イマードさんは、眼鏡を顔に押し当てた。
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