砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「これ以上、アムジャドに近づかないで下さい。」

胸がチクッとした。

「どうして?」

「アムジャドは、人に優しすぎる。その優しさをはき違えて、女性は数多寄って来る。はっきり言って、彼は迷惑しているんです。」

私はイマードさんを睨みつけた。

「あなたに言われる必要はないわ。」

「ほう……」

イマードさんが、私を冷たい視線で見下ろす。

「私とアムジャドは、愛し合っているの。誰も引き裂けないわ。」

「なるほど。」

イマードさんは、眼鏡を外した。

「その気持ちが、邪魔だと言っているんだ。」

さっきよりも、冷たい視線。

まるで殺気まで帯びているようだ。

「日本の女性は、外国人だと聞くと、喜んで寄って来る。中には体も差し出す人もいる。」

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