砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
イマードさんはそう言うと、笑っていた。

「それでは、今まで出会った女性は、どうする気ですか?」

「やめろ!イマード!」

アムジャドとイマードさんが、対立している。

私のせいで。

「あの……落ち着いて、二人共。」

アムジャドがハッとする。

「ごめん、チナ。大きな声を出して。」

「ううん。」

アムジャドは、イマードさんの前だと言うのに、私を抱きしめてくれた。

「アムジャド様。」

私は一瞬、息を止めた。

アムジャド”様”?

イマードさんが、友人のアムジャドを、”アムジャド様”と呼んだ?

「今までの女性が、アムジャド様に大切な女性ができたと知ったら、何をしでかすか分かりません。」

「何が言いたい。」

「チナ様を、危険にさらすことになります!」
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