砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
大した自信だと言うのに、アムジャドがそう言うと、本当に思えてくる。

「アムジャド……私、あなたの事が好きなの。」

「僕もだ。チナが大好きだ。」

「私の事、離さないで。」

「ああ。絶対に離さないよ。」

私がアムジャドに寄ると、彼は私を強く抱きしめてくれた。

不安が少しずつ溶けていく。

この愛さえあれば、大丈夫。

何があっても、乗り越えられる。


「イマードさんには、何て言う?」

私はアムジャドを見上げた。

「今後チナには、何も言わないように伝えておく。」

「うん。」

アムジャドは、私の髪を撫でてくれた。

「私も……アムジャドとは離れないって、イマードさんに言うね。」

「ああ。そうしてくれ。」


私達は、愛し合っている。

それは、何にも代えがたい真実だと思った。
< 39 / 311 >

この作品をシェア

pagetop