砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「寂しいですね。」

その時、二人の間に隙間風が通った。

「ええ、そうですよ。仕事漬けの寂しい医者ですよ。僕は。」

そう言って、サンドイッチを頬張る先生が、ちょっと可愛らしかった。

「……君は?」

「えっ?」

「君は、彼氏いないの?」

「はい、いません。」

「なんだ、僕と一緒じゃないか。」

二人で笑い合ったその時だった。

「じゃあ、僕と付き合うって言うのは?」

「えっ……」

先生は、真剣な目をしていた。

「大人になって眩しくなった君と、再会できてよかった。」

「先生……」

「どうして、忙しい仕事を合間に、君と一緒にいると思う?」

「それは……」

先生はただ懐かしくて、私に会いに来てくれたんだと、思っていた。

「返事は急がないよ。十分考えて、僕と付き合うか決めて。」
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