砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
ジャミレトと呼ばれた人は、白いスーツを着たとても美しい人だった。

私と同じ、黒髪のロングヘア。

褐色の肌は、アムジャドと同じ国の人だと、直ぐに分からせた。

「お体は、大丈夫ですか?」

「ああ。心配をかけた。」

まるで、私なんか存在していないみたいに、ジャミレトさんは私の方を向かなかった。

「アムジャト様。こんな事もあった事ですし、一旦国へ戻られては?」

「ジャミレト。余計な事は言うな。」

「しかし……」

「まだ日本にいて、勉強する事がたくさんあるんだ。」

今気づいたけれど、ジャミレトさん、外国人なのに綺麗な日本語。

まるで日本人みたい。

綺麗で流暢に外国語を話せる人。

それだけで、私はジャミレトさんに見とれてしまった。
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