砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
あまりにも見惚れているモノだから、ジャミレトさんも私に気づいた。

「あなたは?」

「あっ、ええっと……森川千奈と言います。」

「そう。私はジャミレト。アムジャド様の身内ってところかしら。」

「ジャミレト。違うだろ。」

アムジャドがジャミレトさんを怒っている。

そんな様子を見ていても、ジャミレトさんがアムジャドに近い人だって分かるわ。

「アムジャド様。あなたが国へ戻られたら、そうなりますわ。」

「僕は聞いていない。」

ジャミレトさんに対してアムジャドは、甘えん坊の駄々っ子みたい。

二人は、どんな関係なのだろう。

身内みたいなものと言っていたから、幼馴染みなのかしら。

「チナさん。アムジャドは、あなたを庇って事故に遭ったそうね。」
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