砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「じゃあ、ここで話すわね。」

ジャミレトさんは、私の反対側にある椅子に座った。

アムジャドを挟んで、女二人。

この空気が重くて、耐えられない。

「率直に言います。今直ぐ、アムジャド様と別れて下さい。」

「うっ……」

覚悟はしていたけれど、こんなにはっきり言ってくるなんて。

「わ、別れません。私の命を救ってくれた、アムジャドの為にも。」

でも私だって、今回の事で強くなったんだから。

今回は私が守ってもらったけれど、これからは私がアムジャドを守るんだから。

「はぁー。」

するとジャミレトさんは、思いっきり深いため息をついた。

「罪な事をしましたね、アムジャド様。」

「何がだ。」

「この女性、アムジャド様に心から惚れているではありませんか。」
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