砂漠での甘い恋~女医は王子様に溺愛される~
「それがどうした?」

「結婚できないと言うのに、ここまで惚れさせるのは、罪深い事です。」

胸が痛くなった。

結婚できない?どういう事?

アムジャドは、ずっと一緒にいるって、側から離れないでくれって言ってくれたのに。

「結婚はする。チナは、俺の未来の花嫁だ。」

ジャミレトさんは、ちらっとアムジャドを見ると、また私をじーっと見た。

「あなたも、同じように思っているの?」

「えっ?」

何て答えればいいの?

結婚!?アムジャドと!?

急に国際結婚の話?

「チナ。正直に答えてくれ。」

「アムジャド……」

アムジャドに繋がれた手が、彼のぬくもりを伝えてくれる。

「ジャミレトさん。私まだ学生で、今は勉強しか考えられないけれど……」

でも、ずっと遠くにある未来の中でも、アムジャドと一緒にいたい。
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